必要な資格や就職について

資格を取得するにはどうするの?

資格はどうやって取得するの?

ホームヘルパーつまり訪問介護員の資格を取得するためには、自治体や社会福祉協議会、各種団体などが実施している「介護職員初任者研修」を修了しなければなりません。この介護職員初任者研修は都道府県知事が実施機関を指定して、全国的に決められたカリキュラムを基に行われますが、このカリキュラムでは介護業務に必要な基礎知識や身体介護、コミュニケーション技術について学びます。
カリキュラムの一例を紹介すると、職務の理解について・介護の基本については6時間、介護における尊厳の保持と自立支援については9時間をそれぞれ講義と演習で学ぶよう決められています。さらに老化や認知症、障がい者の理解についても6時間学びますが、この研修課程の中で一番時間をかけて学ぶのが「こころとからだのしくみと生活支援技術」です。時間数は75時間と他の科目よりもかなり時間をかけてしっかりと学びます。
介護職員初任者研修は訪問介護に限らず、介護職に従事している人にとって基礎的な研修として位置づけられています。そのため、この研修課程を修了することで介護の基本的な知識や技術、考え方を理解することができます。

介護職員初任者研修テキスト[第3版]

介護職員初任者研修に必要な教科内容を一冊で学ぶことができるテキストです。初めて学ぶ人にも分かりやすいようキーワードは色を変えています。また、DVDも付いているので繰り返し学習することができます。

介護職員初任者研修―DVD付 (MINERVA福祉資格テキスト)

介護保険制度や障がい者総合支援法の改正に対応した書籍ですが、どちらかと言えば指導する立場の人に向けた内容のため、研修用のテキストにおすすめです。

まずは住んでいる地域の担当課に確認してみよう

平成24年度までは介護職員初任者研修という名前ではなく、ホームヘルパー1級・2級や介護職員基礎研修といった名目で実施されていました。そのため、それらの課程を修了した人も介護職員初任者研修を修了した者とみなされています。
介護職員初任者研修はさまざまな機関や時期に実施されているだけでなく、費用についても全額自己負担の場合もあれば一部自己負担になる場合があります。中には事業者自身が研修を行っているところもあり、自分の都合に合わせながら受けることも。
実施期間は都道府県が指定しているため、まずは「どこで・いつ・いくらで」受けることができるのかを確認してみましょう。

どうやって求人を探すの?

利用者の生活に合わせて介護サービスを提供するホームヘルパーは他の職種に比べると、勤務時間にばらつきがあります。そのため、正規職員よりは非常勤職員として働く人が多く、正規職員のホームヘルパーを探している人には厳しいかもしれません。
求人は福祉人材センターや就職情報誌、転職サイトなどに掲載されていますが、非正規職員つまりパート職員はなるべく事業所に近いところに住んでいる人を採用する傾向があるため、新聞の折り込み広告に求人情報が掲載されている場合もあります。
就職先を選定するときは、訪問場所によって勤務時間にばらつきがあることを考えながら、記録や研修時間も含めたら勤務時間は妥当なのか、実際に介護を行う時間と移動時間からこの時給は妥当なのか、をそれぞれよく確かめてから選定するようにしましょう。また、事業所の経営主体は社会福祉法人や医療法人もあれば、株式会社やNPOなどさまざまです。そのため、経営主体の種類によって考え方や研修体制も変わってくるため、どの事業所がいいのか迷うようならそちらも参考にしてみるといいかもしれません。